近年の専業・兼業農家数を見ると、跡継ぎ問題・収入の不安定により、減少傾向にある。このまま農家離れ現象が進めば、日本の農業はなくなってしまう。さらに、田畑がコンクリート化されることで自然も失われてしまうことになり、私たちの生態系に何らかの影響を及ぼすに違いない。このような状況を改善するために、営農に関わるデータを用いて予測を行い、それらの因果関係を追求することで、就職内定先の営農対策に役立てたい。
そこで本研究では、各年の収穫量をその年の農作物作付面積で割った「割合データ」と「降水量データ」を用いて多変量時系列解析を行い、翌年の割合データを予測した。予測結果と毎年計画される作付面積から、翌年の収穫量を予測することができた。
本研究では回帰分析を用いて、オートレースの順位の予測をおこなう。オートレースは個人の操作技術だけでなく、スタートの得意不得意や、機械の調整、整備、他の出走メンバー、体調など、多くのことに左右されると思われる。そのなかでも大きく左右される天候、会場、レース種別を固定し、数ある条件のなかから数字で表すことのできる、個人の平均点、ハンデ、試走タイムのみを使用し、どこまで正確な予測が行えるのか検証した。
まず、時系列データ(ここでは千葉県の月ごとの平均気温をつかう)を定常にするために、もとの時系列データからトレンドや、季節成分などの周期成分を除く操作を行った。次に定常にしたデータの自己相関関数を計算し、定常になった時系列データに対してAR、MAモデルの当てはめを行った。
モデルを当てはめる上で、もとのデータと比較し、どのモデルの当てはまりがよいのかを検討した。また、周期成分(季節成分)のないデータも使い、同じ操作をしたうえで、どのような特徴があるときにどのモデルを当てはめると良いのかも検討した。
本研究ではARモデルを利用して気温のデータを分析した。年平均気温、月平均気温それぞれについて分析を行い、結果にどのような差がうまれるか調べた。また、温暖化といわれている気温は実際にどのような傾向にあり、どの程度予測することが可能であるかを検証した。